何年か前に著名なパーカッショニストと一緒に博覧会に出展する庭をつくったことがあった。音を身体で感じられる庭はどうのように表現すれば来場者に喜んでもらえるのか。天井から多くの竹筒を吊り下げ、それに身体が触れることにより音を奏でる仕掛けを提案し、その間隔や大きさを試行錯誤の結果、博覧会場で具体化することができた。会場には子供達の笑顔があふれ、パーカッショニストからも高い評価を得た。また、違う会場では、来場者が自分の好き勝手に組み替えて遊べる庭を作ったこともある。それは、さながらブロックのように組み立てられることからブロックガーデン名付けられた。多くの人に庭づくりの面白さを伝えるためのイベントとして成功した。
いつもまわりには難問が溢れている。一瞬、単純に思えることも、見方を変えると意外に面白いことがわかってくる。それがデザイン的な側面であったり、プログラム的な問題であったり色々。たぶん、何も余計なことを考えなければそれで事は流れてゆく。しかし、何度も問題の切り口を見つけてそこから形にしてみる。うまく形に現れたときは、そんなことを予想していなかったお客様から大きな評価を得る。まぁ、一種の過剰サービスと言ったところか。この会社の仕事はプランター1台から数千平米の植栽計画までスケールを選ばない。効率を求め分業化された組織ではなかなか味わえない緊張感がある。また、仕事の寿命も様々だ。1日限りの装飾もあれば、何十年も変化しながら成長していくランドスケープもある。何が重要かはその都度違うし、あくまでも計画段階ではシミュレーションは頭の中で行われる。身体は落ち着いて見えるけれど頭はハードだ。
